春宵
春仙

春の宵は曖昧で怠惰
見上げる天(そら)は光れども
夜の端で霞みを湛える

物憂げな月は淡い光で人を包み
背の枷を下ろせと言わんばかりに
全てを浄化しようとする

春の宵は曖昧で怠惰
見上げる月が見せるのは
慈悲か許しか それとも、罰か

春の宵は曖昧で怠惰
答えは誰も、知らない


自由詩 春宵 Copyright 春仙 2012-04-21 00:55:05
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