利き手
たもつ

 
 
平泳ぎが得意で
早退した
陽の光はまだ幼く
犬の背中も
温かく照らした
国鉄の線路は
歪んだ円を描き
わたしは
父の利き手を
思い出すのだった
その作業と
役割について
思い出すのだった
 
 
 


自由詩 利き手 Copyright たもつ 2012-04-20 20:03:49
notebook Home 戻る