パレード
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出掛けようぜパレードへ
脇に自分の頭を抱えて
天使のふりをした怪物達の列に全速力で飛び込むんだ
今すぐ
過剰な熱がアスファルトを溶かす
その光景を見て陽気な風船のあの娘は
ハーモニウムに奏でられ
自分のナンバーを迂濶にも青い空に入力したから
世界中が真夏のように暑くなったんだって
ニュースでどのチャンネルでも大きく取り上げている
こんな今朝はいつもとは違う
雰囲気か気分的なものなのかは分からないけど
確かに何かが違っているから
それが何なのか確かめようと
ドアを開けて
窓を開けて
目を見開いて
心を枠の外へと解放して
残された時間を輪郭に沿って切り取って
エアメールへ貼り付けて
(宛て先は予め書かれていたけれど全然知らない町で全然知らない人だ)
誰かの口に押し込んで
これは夕暮れにたどり着くまでの時間を稼ぐ為の
マーガレット・バレット女史(誰だよ)による陰謀だという説が流れる中で
傘(抽象的な意味じゃなくて本当の傘)を開いて
その中に隠してあった考古学的に非常に貴重なブルーブラッキオザウルス(奴は現代に蘇った宇宙恐竜だった!これは奴の恋人の名残りだ)の化石を
ハインラインの額の上に座って
小高い丘の上にいる天使たちを眺めている
浮かれたエブ&フロウに見せびらかして
十分に楽しんだら
(奴らも楽しそう!)
ゆっくりと熱を奪っていく影の
余韻がじっくりと空気に溶け込むのを
踊り場で期待して待ちながら
ヒーリングはある意味ヒアリングと同じようなものだって
彼女が口癖のように繰り返し言っていたのをおぼろげに思い出すと
(個人的にはイヤリングでさえそうだと思うんだ)
まるでバームクーヘンみたいに景色が想像の中で巻き取られて
ボーボー鳥の卵みたいに丸まってゆき
例のさざ波に隠し煙突の数を知られてしまうから
(やばい!)
ポエトリー・インディアンたちが襲撃するであろう奇跡の砦に
暴走列車が時速500km(つまりはそれだけの勢いって事)で衝突したって
決して惑星間の距離の狂いが
修正されたりはしないんだという意見なんて
最初から間違ってるんだと
君は果たして思うんだろうか
(Alaskaは一体何の事を言ってるんだ?)


自由詩 パレード Copyright в+в 2012-04-19 20:44:54
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