再生捕囚
アラガイs
メディア主体の生き様に、突然やって来てもらっても困る
しかし準備はまだ一向に整ってはいない
限りない人類の欲望に、どうやら死神様は理由が付くほど忙しいらしい
死ななければならないはずのおとこが、まだ生きている
ねじ切れた螺旋のダイスが逆さまに回りだしたのか…と眼を疑ったくらいだ
知はゼウスを誕生させた
創造がアルキメデスの影を追いかけたのは、何も古代人ばかりでもなかろうに
搭上に捧げられたアストロラーべの円盤にも、天体はまるごと記憶されていた
歴史の、わずか数千年と繰り返される興亡の記録
神々は偽りの血と肉に戯れる
電磁波は正体を曝し笑いながら通過していく
死を積み重ねた寝床はバーチャルな
科学の進歩とは、結果何をもたらして終末を迎えるのか
燃焼する試験管の黒いアスパラ
再生装置は渦を巻く耳
それは真実が洞窟に点す幕引きの声
おとこはじっと待ち続けていた
大空を見渡す比翼と、大地を潤う華々の色たち
破壊と確率的偶然が関与する原初の潜水具
遥か西アフリカの砂漠に埋もれた緑水路で
再び人類として産まれ堕ちる
あまりにも教義的な救い
そんなことは露とも知らずに 。