Tertius=SignaPlatica
くろさき★へいめん

白穂のそよがれていた、平面表の3インチ
 に、音の い海が窓に
そそいだ のに、緑の光
 見て」、しらめく

壁に
ときめく時の渦まくの、
人工心臓
わ、
わたしのマングラー

波だけ聞こえるの 耳をつけたらね
ひとつ次元を落として
曲線としておぼえておくょ
だって、
ぜんぶうそかもしれないじゃん

か、 指に絡める海線
双曲線、白と赤の 「応=答し、
 丸める身体の影をそれの次元に分ける の、に
 どうして、 叫べない

満ち引きの
すこやかな放物線
レンズ豆のスープ、
痩せた乳房を握らせる秋
折りめをつける
箱のなかに

ねこがいた、
うー、にゃー、とないていた
持ってかえるのはかんたんだが育てる自信がなく
みないふりをした
わたしが平面でよかった、子宮は豆のかたちのまま
孕む余地がないおもちゃ

から作られた折り紙
 カウント、1,2,3,と指に折り
揺るがれてゆく 静かな い海に 鼓動
  音、の亡骸に小さな爪をかけて

凪にうたう
crawl、
とりあげられておしまい。
ハドレー・ワトソン式高速仕上げ折りたたみ機六号、略して圧搾機でも
折り目は消えない

そうやってまた戻してしまうょ
ひいたでしょう、かこんだでしょう、
消えない折り目に逆らわないで
海に うかべれば三次元、
線と面と声

に、水面の包みひら き
 手 (指の、子供が乳房をかぎわける仕草)
  は、crawling crow のはためき
   を、微かな白穂に真似る

白痴の、
雨に傘を捨てにいく
か、拾いたいなら拾えば、界面
双瞳は離れ

べつべつになる、
それから まんなかで折り返して混ぜる、
こんな視界だったのねってささやいて
潰し合ってけっきょく何も見えなくなる
白の中の赤みたいにかなしい
ことだけ、ずっと覚えてるね


自由詩 Tertius=SignaPlatica Copyright くろさき★へいめん 2012-04-14 03:23:59
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