柿の実
わすれな草

新芽の出かけた柿の木に

季節はずれのしわしわの柿の実が一つ

落ちることなくあの嵐にも耐えて

だれにも見向きもされないところで

静かに生きている

それは確かな生の営み

あと何日生きるのか

柿の実はわかっているのだろうか

ただ今日を力の限り生きている

その柿の実に私が見える


自由詩 柿の実 Copyright わすれな草 2012-04-07 23:43:55
notebook Home