真っ青な空の真ん中で
三原千尋

空の真ん中に立ってみる
真っ青に晴れた
空の真ん中に立ってみる

なるほど空は晴れてはいるが
どうせ遠いし関係ないし
なるほど空は晴れてはいるが
地上じゃ風が暴れているし

森は
シダの匂いもするだろう
畑は
土の匂いもするだろう
しかしこんなに切り裂かれては
拾うことすらできないじゃないか

目と
鼻と
耳とを風に殴られて
何も感じ取れない僕は
まるで泣いてるみたいじゃないか

それでも僕は
空の真ん中から動かない
陽も
花も
切り刻まれて泣いていても

真っ青に晴れた
空の真ん中に立ち尽くす


自由詩 真っ青な空の真ん中で Copyright 三原千尋 2012-04-06 18:22:43
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