雷師
朝焼彩茜色

雷師なぜ泣く。

何を呼んでいる。

何を示している。

 わたくしは、ここに居ます。
 射られるのには、きっと、未だに足りない葦。

雷師なぜ泣く。

昨夜から目立つ様に稲光に、何を送信している。

受信触れない。


青空漂う候、淡白な表面(おもてづら)を忍ばせる、天空のボーダーラインの立体の上に

ひっそりと、ふつふつと、鎮座し、

雷師の企み事、保留鳴りっぱなし。

繰り替えされる稲光。

 わたくしは、受け取りたいです。
 頂くには、もったいない、永遠の保留音。

雷師、雷師の企み事を、青空舞う頃、

ぼやけたボーダーラインの死角の澄みにおよいで、ゆけたら

雷師、鋭角の涙を曲線に、受け取れるでしょうか。



自由詩 雷師 Copyright 朝焼彩茜色 2012-04-02 21:49:53
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