雷咆
徘徊メガネ
午前5時ちょっと過ぎ
遠くでまだ怒鳴り声が聞こえて
今日は眠るのを諦めた
父が支度を済ませ
家を出るのを久々に見送る
「まだ寝てなかったのか」なのか「もう起きたのか」なのかはかる気力のない朝の父は
「行ってきます」とだけ言い残し車のエンジンをかける
午前5時ちょっと過ぎ
知らずにきた父の優しさを知り
私はようやく眠りにつく
自由詩
雷咆
Copyright
徘徊メガネ
2012-03-29 14:58:40