サクラチルアウト
否々


わたしのため息は春風のとなりにまとわりついてあなた以外のすべてを吹き流してゆく
レゴブロック型の花びらが舞うようにやわらかく
ねっとりとした溶けかけのわたあめみたいに
脊柱から伸びている赤と青のプラグを
宇宙っていうところから地球に背を向けて
天使の羽みたいにふわあってのばしていくの

どきどきにリバーブがかかって世界中に届いちゃいそうになるの恥ずかしい
もじもじしているわたしの青のプラグをそっと引きよせて首筋にやさしくキスをする
ぴこぴこ喘ぎはじめたわたしの胸のアンプはコントロールを失ってとろとろと甘い液体が体中を巡って赤のプラグからあなたへ滴っていく

ないしょのおはなし
実はわたしのとっても大事なところに桜色のプラグがあってね
それはあなたにつなぐ事によって電子の子守歌が流れてゆくわ
きっとぐっすり眠れるとおもう

ひだまりの宇宙で
いっしょにおひるねしよう


自由詩 サクラチルアウト Copyright 否々 2012-03-26 21:06:28
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