日陰
mizunomadoka

春を追いこして夏のような
日射しを避けて
市内の茶屋で
みたらし団子を食べながら
足下の干涸らびた蛙に
水をもらってかけてやると
おどろいてちょっと跳ね
またノシノシと戻ってきた
残りの水もかけてやり
最後の一本を食べ終わり
汗を拭いて化粧を直し
お代を払って日傘を差すと
蛙のとなりに
小さな虹ができていた







自由詩 日陰 Copyright mizunomadoka 2012-03-26 20:39:57
notebook Home