たまっころ
Ohatu
星がいくつも連なり
風がごうと、びうと、あさまらに泣き
有限に、無限に
人が愚かであることを証明し続けるのだ
唄わない、ただ赤い目の澄んだ奥で
たゆらう心を舐めくだす
羞恥の先っぽににじゅむ汗のたまっころ
氷の滑り落ちる、乾いた音を待っている
幸い、まだ動く四肢をねうと伸ばし、首に絡め
ああ、ああ、とこだせば、おう、おう、とさがぶる
赤いたまも透明のそれも平たんではいられないものだから
先を急いでくぼみを目指す、奥まで、もっと奥、ひゅだの奥のぬみりまで
最後までと、時計を見れば、はい、そこまでと戸が開く
いそいそと愚か者が、誰よりも証明し、元気に
星を蹴飛ばし、風をまたぎ
クラクションに轢かれ、つぶされ、体積は保存されながら
誰が泣くのかと
隠しカメラになった気で、きょろきょろと赤いものを動かす
きょろきょろと、何度も自動車が
飯のために働く若者達をコンベヤの半分の早さで運んでゆく