ロンリー
唐草フウ



 あ という間に時だけが経ってゆく
から、寝て起きるのに
生きるのが 駆けてゆく
思うことはたくさんあるのに
からだは痣跡だけをのこし
かさぶたあとはなかなか消え ず
甘ったるくしぶとく    知らないまに あ 擦って切ってた
こんな痛みなんか


ふさぐときに あいたいです



 おてあてをする 紡いだ糸を何本も何本も 
酸い海をかざれるくらい  一周くらい
よってよって 頑丈なあたたかい毛糸にしたよ
これでさむいときの傷はうずかないから
太陽も雲も雨も雪も風も雷にもかなわないから
編もう


わたしは あふれすぎていた
ふさぐことも知らずに

 よこなぐりに降る矢の中にいるのは けっしてあなたでもわたしでもない
ただくねった空いた時間をこれからも持て余すだけ
まねく青い手へは遠く遠く遠い
日曜日のことを考える月曜日くらいに
ポケットにはへその緒大の毛糸



ときどき いきたいです

 















自由詩 ロンリー Copyright 唐草フウ 2012-03-16 17:52:28
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