/TOMATO/
アラガイs



磨り硝子を差して40Wの淡い灯りが漏れてくる
丸テーブルの端、薄く影を二分する未熟さ
それは、艶光りを放つ滑らかな感触
(一瞬)柿だと思った
柿ではなかった
この時期に柿があるはずもなかった
まろやかな淡い灯りに、つい、聴覚までもが誤魔化されたのだ
/通学路/崩れかけた塀の
見覚えのある四隅で足が止まる
そんな感触だった 。










自由詩 /TOMATO/ Copyright アラガイs 2012-03-14 04:37:36
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