焚火
佐倉 潮

 
 
熱く茂っていた青葉のような感情も
秋が来れば紅く色づき
やがて枝を離れ
アスファルトに落ち
わたしの胸にも落ちる

落ち葉は、言の葉となる

胸に立て掛けていた
ほうきでその葉を集め
静かに火をともす
一遍の詩を作りたくて

通り過ぎゆく人びとが
しばし足を止め
掌をかざす
焚火のような詩


 
− Bonfire
 
 



自由詩 焚火 Copyright 佐倉 潮 2012-03-06 23:53:58
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