両手いっぱいに
ミネ

両手いっぱいに
摘んだ花

丘には輝く太陽

押し寄せる波のしぶき

唇にふれた砂

転がり落ちた車輪は
赤く朽ちてゆく

僕はあなたの乾いた瞳をなめて

夕日が暮れるのを待っている

水平に傾いてゆく世界

美しく下降する鳥たち

両手いっぱいに
摘んだ花が
しけった風の中へ散らばる


自由詩 両手いっぱいに Copyright ミネ 2012-02-29 17:36:58
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