流れ星
吉岡ペペロ



ぼくの抜けた歯を

おばあちゃんが外に投げた

いい歯が生えるといいなあ、と思った

冷たい夜気が窓を駆け抜けた

ぼくはテレビのまえで正座していた

正座して見ていると

おばあちゃんはいい番組だと思ってくれた

曲がった腰が視界から消えてぼくは寝転んだ

ベランダの夜を見上げた

悲しくていつも痺れていた

流れ星が突然流れても

ぼくに祈るようなことなどなかった


携帯写真+詩 流れ星 Copyright 吉岡ペペロ 2012-02-25 23:43:01
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