花束をあなたに
朧月

ポケットにいれた約束を
指でもてあそびながら
待つ電車はあなたへ続く
かなわなくていいから
なくならないままでいて
約束があるから
私さみしくないの
このホームで人がしんだって
だれかが話してる
おなじときに知る
友人の命の生産

ポケットの約束
そっと握りしめて
踏み出す車内には
春の匂いがあった


自由詩 花束をあなたに Copyright 朧月 2012-02-20 09:08:46
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