淋しいお嬢さん
HAL
訪れるひともないわよ
迎えてくれるひともないわよ
まるで淋しいお嬢さんのようだと歌うひともいるわ
もちろん路地で生きていく方法なんて
大嫌いな寄宿舎生活の学校で
教えてくれなかったわ
でもわたしは知っているの
どうしたら路地で生きていけるかを
もちろん蔑まれるし
汚い言葉で罵られることもあるけど
そんなことには馴れるものよ
でもね
路地で暮らし始めて
初めて気がついたの
綺麗な洋服を着て
自分のために開かれた高級車のドアから降りてくる
ひとだって同じだと
ただ気がついているか気がついていないかの違いよ
そんなひとたちも
孤独感に蝕まれていることをね
そんなひとたちは愛という言葉に擦り替えて
夫と呼ぶ男にからだを提供するのよ
そんなひととわたしはどこが違うの
少なくてもわたしの方が正直だと想っているけど
いまわたしを値踏みしている下劣なひと
あなたはそう想うわたしを間違ってると言うのかしら
先に言っておくけど
わたしはあなたが思っている以上に遥かに高いわよ
(Special Thanks To Mr. B D)