頬膨らませ
灰泥軽茶

一つあれば十分なのだが
二つ三つあれば
何かあったときに
安心だから揃えてしまい

ただただ
綺麗に使わず
とって置いてあるだけなのだが

虚飾に満ちた
幸福感にじわっと
武者震いする

何かに埋もれる感覚
何かに埋もれていたい感覚

部屋の隙間を何かで埋めたいだけ
心のすきまを何かで埋めたいだけ

本当は
何に対峙しなければいけないかを
わかっているから
呑み込めないふりをして
頬を膨らませているだけ


自由詩 頬膨らませ Copyright 灰泥軽茶 2012-02-16 00:09:02
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