四分の一の自由
梅昆布茶
夜行バスはどこをめざしてゆくのだろうね
彼女は旅行雑誌の安い旅先にのるのかな
闇はやわらかくひろがっている
人間はどこまで自分をつくりかえられるのかな
カルマ=人間の業は命の四分の三を占めるらしい
僕たちの自由は四分の一らしい
フロイトは西洋的な言葉で潜在意識の領域を提示した
カルマってそのへんかとも思う
宇宙は多くの心の共同認識によって存在するのかもしれない
学生運動盛んな頃吉本隆明が共同幻想論を書いたこと
吉本ばななのオヤジさんだ
しじんでもあるし
読んでないけれどたぶんこのへんのニュアンスをふくんでいると思うのだがね
地水火風というのは古代の認識論だと思わないほうがいいのじゃないかな
宇宙が方形をしてようと何次元であろうとあまり関係ないのだと思う
僕たちは死というかたちで自分の宇宙を完結させねばならない
僕たちはかたさを知り重さを知り流れやそれが想いを拡散してくれることを知り
何かを洗い流してくれることを知り燃えるものが命の燃焼であることを知り
風がすべてをのせて循環していることに気づくべきなのかも知れないな
心はね自分の存在論的には四分の三ぐらいはカルマで
認識論しだいで四分の一の自由をもっている
たぶんそれをどう生きるかが僕たちの課題なのだね
夜のばすはもうすぐ新宿につくし
僕はウイスキーの小瓶をこっそり飲みすぎちまった
西口ロータリーをまわるころ
岡林信康の歌が聴こえたきがした