理来

ひとりだけ堤防に
必ず置いてゆかれてまぶたが揺れる
背中を撫ぜている、撫ぜている
なぜて、いる。なぜ
いまだに憧憬を摘むのですか
小さな頃のおまじないは
とっくに無効となっているはずなのに
なぜ立ち去らずに。そこにかがみ込んで守ろうとするのか


自由詩Copyright 理来 2012-02-11 17:00:25
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