春風のように
吉岡ペペロ



駅の明かり

そこからひとが吐き出されていた

皆なんらかの仕事を果たして

人生の主人公のような影をして

駅から遠ざかるために動いていた


歩きながらひとを愛した

からだを愛するには

遠すぎるということはない

指を冷たくさせながらひとを愛した

近づいても春風のように

愛がそこらにとめどなく流れていた


駅の明かり

そこからひとが吐き出されていた

皆なんらかの仕事を果たして

人生の主人公のような影をして

駅から遠ざかるために動いていた


携帯写真+詩 春風のように Copyright 吉岡ペペロ 2012-02-11 02:21:01
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