そんなくらげ
灰泥軽茶

いつも私を見ているくらげは

どうしてそんなに嘘をついてばかりいるのかと

鈍く光る

私の中の嘘を全て吐き出してしまったら

なにが残るのだろうか

うすうす気づいてはいるのだけれど

それが怖くてたまらないから

両手少し丸めて表に差し出し

目をつむり

とりとめもないくらげを浮遊させ

はじめは気持ちがよいんだけどなぁと

鈍い光を眺めながら後悔する



自由詩 そんなくらげ Copyright 灰泥軽茶 2012-02-10 01:41:45
notebook Home 戻る