サーモスタット
TAT
最近は随分と落ち着いた静かな気分で詩を書けるようになって
それはなにも結婚をしたとか宝くじが当たったとか脊髄の癌を告げられたとか
そういう事でなく
ただ単純に真剣に老いただけなんだろうと思う
たかが卅と二つで
オイルもガソリンアレイも無いもんだと
笑う向きもあろうが
詩人で三十二歳とは
随分長く生きちゃったものだ
学術的にも俗に言うホモサピエンスとは一線を画する亜種の猿の所業としては実に稀有で
百万遍通りの京大生が
教授と一緒に大型連休を利用して
生態データを採りに行っても
ヲツリガクル/ガンバリヤウダ
なんの因果か
誰の呪いか
全く分かったもんじゃねーな…
最近は随分と落ち着いた気分で詩が書けるようになった
私は道徳や婚姻関係、景色や性の奥義、暴力に頼んだ順位関係の構築や話術詐術に基づいた社会的な椅子取り遊戯に
しばし没頭し骨を折ってみせるんだが
そのいずれも骨を洗わない
さてどうすんべ…W
受け身で産まれた
I was born
産んでくれるなオッカサン
よくも膿んだな
落下傘
最近は随分静かな気持ちで秀逸な詩を書けるようになった