あの日の君を。
永乃ゆち
解り合えない事こそ
悲しい事だろう。
涙の訳も解らず
離れ離れになった夜は
独りになった寂しさよりも
解り合えなかった悲しさの方が
強く心に残った。
今なら解るだろうか。
今なら教えてくれるだろうか。
さよならの本当の訳を。
涙の真実を。
そしてあの時君が言えなかった
言葉の続きを。
僕は
受け止められるだろうか。
雨の降り続く夜。
僕は独り駅のホームに立っている。
あの日の君を
待ちながら。
自由詩
あの日の君を。
Copyright
永乃ゆち
2012-02-01 17:10:29