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そらの珊瑚
言葉なんて
なんの役にも立たない夜があった
抱き合った体温が
生きている今を
実感する唯一の術であると
感じた夜があった
舌と舌が出会い
いくつもの嘘を従えて
口腔内で生まれ出た言葉こそ
求めていたものだと
いきつく夜があった
言葉こそが
そう、微塵も役になど立たないと思ってきた
言葉こそが
魂を救う夜もあることを
あっけなく
知った
いくつもの夜を越えて
自由詩
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そらの珊瑚
2012-02-01 12:24:33
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