あったかで大好きでさわれないもの
梅昆布茶

校庭に響くチャイムが空にまいあがってゆく

ぼくは思いっきりボールをけってはしる

ボールはぼくの意志のように草むらにとまる


ねころんで見上げるとぼくが世界の中心になった

大地はコンサートホールで風はソネット


ぼくにできないことなんてないんだって思えた

犬も飼えたしふるいけれどグローブだってもっているし


ぼくにできないことなんてないんだって思えた

あったかで柔らかで大好きなきみに触れること以外はね

風がゆるんで空が笑った








自由詩 あったかで大好きでさわれないもの Copyright 梅昆布茶 2012-01-25 11:25:07
notebook Home 戻る