【 Rain of June 】
泡沫恋歌

午後から晴れるといっていた
天気予報があたらなくて
午後になっても
憂鬱な雨が降り続く

湿った食パンは味気なくて
作りかけのジグソーパズルに
八つ当たり
床中に散らばったピースたち
もう一度 最初から……

やり場のない感情
崩れていく理性
黒いクレヨンが心を塗りつぶす
この憂鬱さに
圧し潰されてしまう

きっと 
こんな雨の日にも黒い蝙蝠を差して
あなたは出掛けていくんだ
傘の中の自由な空間
そこが 心地よいのなら……
雨に閉じ込められた部屋の中で
わたしは自分と遊ぶ

未完成のジグソーパズルがある
指で摘まんだピースは
居場所を探して
雨の中を彷徨っているのに

無関心な
あなたの黒い蝙蝠が
わたしの心に水滴を零す





自由詩 【 Rain of June 】 Copyright 泡沫恋歌 2012-01-25 09:27:56
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