悖り狂う
faik

さして間もなく惚れました
そして間もなく晴れました

涙がほんのり滲みました
案外あっさり乾きました

願いはいくらか満ちました
想いはいささか欠けました

新たな痛みを知りました
代わりに古傷癒えました

そして間もなく忘れました

憎しみばかりは消えません


一夜とかけて何と解く?
煙草の香りが残ります
幾夜とかけて何と解く?
心身(こころ)に未練が残ります


ボールドしても落ちません
ブライトしても落ちません
リセッシュしても落ちません
ネオであろうと落ちません

心についた未練の香(こう)は
まっこと空しいことながら
心についた未練の香は
憎悪しなくちゃ落ちません


たまたま近所で会いました
気付かぬフリで去りました

一つの恋がありました
二人の道は割れました


貴方は王子失格ね
私は情婦失格ね


自由詩 悖り狂う Copyright faik 2012-01-24 14:28:46
notebook Home 戻る