陰に在る力
徘徊メガネ

それは突発的で
我に返っては後悔する
何時ものそれと同じように

私は私の髪を切った

鏡を合わせて見た後ろ髪は
それはそれはたいそう不細工で

「恥ずかしくて外 歩けないな」が満ちていたのに

何故だか楽しくて、嬉しいのだった

祖父の形見のハサミで私は

私の髪を切った

祖父がかつてしていたように私も

私の髪を切った

それは突発的で
我に返っては後悔する
何時ものそれと同じように

私は私の髪を切った

鏡を合わせて見た後ろ髪は
それはそれはたいそう不細工で

「恥ずかしくて外 歩けないな」が満ちていたのに

何故だか楽しくて、嬉しいのだった
 


自由詩 陰に在る力 Copyright 徘徊メガネ 2012-01-23 16:27:09
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