末路
永乃ゆち
地球のマグマと深海に眠る鯨の死骸。
誰も悪くない。けれど誰もが嘘つき。
地表の大気と地を這う生き物。
誰も愛せない。けれど誰かに愛されたい。
終わらせてしまえば何もかもが単純で。
優しい人たちはただ涙を流すだけ。
1%の未練があるのならそれで
生きていけると信じてた頃。
朱いキャンディー真緑のブーツ黒い雨。
真っ青な。真っ青な空。
不変のものなどありはしない。
マグマ溢れ北極を目指す。
海の反乱地上を満たす。
現代のノア達は頭を抱えて絶望の淵に居る。
けれど1%の未来を信じる力は絶え間なく流れ。
優しい人たちの涙と共に地球を潤す時が来る。
末路は決して悲しみばかりではない事を。
強く強く祈る。