手の鳴るほうへ
小鳥遊儚

あらきょうも学校へいかなかったの

僕を見上げて母が言う

僕はもう、あきらめられた人間だけど

飲みかけの牛乳と自分で焼いたパンだけをいただく

ありがとうお父さん

僕の電気代を稼いでくれる

ありがとうお母さん

僕のパンツを洗ってくれる

謙虚にしていれば

お腹がすいても冷蔵庫を開けられる

つっぱったり、誰かを責めたりしてはいけない

平和を愛する僕は、

こうしてコタツとネットと自由を手に入れる。

かすかな、、、僕の自由

誰からも認められない、僕の自由

だけどかみさまだけが僕をゆるす

僕は天を仰ぐ

手の鳴るほうへ

僕は行こう









自由詩 手の鳴るほうへ Copyright 小鳥遊儚 2012-01-20 11:32:18
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