詩論
浩一

なんだか知らないが
兎に角 最初の一行が出来あがる
なんだか知らないが
次の行は誰も知らない
もちろん自分も

なんだか知らないが
行と行の間には
深い深い溝がある方がいい
つまり驚愕と無関係が
君と僕みたいに

なんだか知らないが
手術台の上のミシンと蝙蝠傘の邂逅
(ちがうか?)
そうだ確か
吉本隆明さんも言っている
表現すると同時に
内面が出来るのだと

だから僕が君のことを
好きだと詩に書いたら
僕は君のことが大好きなのだ
ということを
君は知らない

君と僕みたいに


自由詩 詩論 Copyright 浩一 2012-01-20 05:02:59
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