息のある洗濯物
yuugao
隣のベランダに横たわる色白の長袖。
「手首の有る無しは、もう、どうでもいい」
手招きは何も「手」だけに許されているわけではない。
多大な黒闇に生かされた色白の・・・
「色の生い立ちなんて、どうせ気まぐれ」
過密な19時が煮詰まった後には
このベランダに付属する、あの雨樋の中を
冷たくなることを約束された「お湯」が
ただ、流れ落ちていくだけ。
自由詩
息のある洗濯物
Copyright
yuugao
2012-01-17 19:15:23