謎くじ
そらの珊瑚

三角くじを引いた
三角形の赤い紙が
二枚合せに貼ってあり
それをはがすと
一等
二等
三等とか
なにがしかが書いてあるようだ

スピードくじとも
いうそうな

アナログなスピード感は 
どことなく昭和の匂い

箱の中から
私が取り出した一枚は
それは頑強に糊付けされていて
うまく
はがれない

そのうちめんどうになって
諦めて 捨てた

あのくじの中身は
一体何等だったのか
今でも
時々 ふと思い出す

全然スピードくじ じゃないじゃん
永遠の謎くじ

それは一等賞より
いいものなのか
それとも
はずれくじより
厄介なものなのか

あの時
隣にいた人とは
その後別れてしまったが
あれも
三角形が めんどうになって
捨ててしまった恋だった
捨てなければ
どうなっていただろうか、謎くじ


自由詩 謎くじ Copyright そらの珊瑚 2012-01-17 08:58:04
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