優しく哀しく世界をうたう
梅昆布茶
僕は何者だろうね
木々を揺らす風ほどにも君に触れない
愛を語るほど詩人になれない
スケアクロウがお似合い
僕の言葉は藁人形の独白
ホイットマンにもアレンギンズバーグにもなれないし
世界を君にどう説明しようか
一杯の紅茶のなかに世界はある
君の左耳にほくろがあるのを知っているように
簡単な構造のなかに世界は詰まっている
説明する言葉が無いだけなのだね
素粒子論も反物質も関係ないし
欲しいのは君の実在
街角で待っているのは安いおんなじゃない暖かい
きみ
自由詩
優しく哀しく世界をうたう
Copyright
梅昆布茶
2012-01-13 05:39:49