月逃げて
石田とわ



              夜空にグラスかかげれば
              茄子紺のよる揺らいでる
              氷の隙間で三日月泳ぎ
              するりとかわし遠のいた
              寂しさつのれば溢れだす
              追えば孤独がますものと
              知ってしまえば追えもせぬ
              月が傾きよるが泣く
              おんなは孤独の背を撫でて
              あやす言葉を繰り返す













自由詩 月逃げて Copyright 石田とわ 2012-01-12 07:49:38
notebook Home 戻る