『ひとつの、孤独のために』
あおい満月
こころのなかに
海が浮かぶ
深く蒼い紺碧の海
ひとつの闇から
光を見出だそうとするとき
かならず海が浮かぶ
わたしの向こう側にいるあなたと
瞳のなかで話がしたい
わたしが空けてしまった孔や
染めてしまった黒い時間は
もう戻らないかもしれないけれど
わたしが見つめるその瞳のなかに
また新しく生まれた
希望のようなものを
見つけられるなら
わたしは信じよう
そして今度は
力になろう
義理として生まれても
家族なのだから
あなたがわたしに望むようになるまで
日々の闘いは続くだろう
わたしは負けない
こころのなかの蒼が
ゆらぎながら遠くなる
雲間から太陽が見えたら
まっすぐに
前を向こう
二〇一二年一月十一日(水)