小鳥のように
石田とわ
小鳥が啼いて朝を告げた
巣からとびだしたのは6羽だ
あのちいさな翼で大空を飛び
空と巣を行ったり来たりして
一日を過ごすのだろう
電線にとまって休んだりしながらね
日が暮れれば啼きながら巣にもどり
寄り添って眠るのだろう
きみが死んでもわたしは生きる
これはね、もう決めた事なんだ
小鳥のように生きるのだと、
きみの命がまだあるならば
それまでのあいだ寄り添っていよう
死んでしまったときは
せめて夢のなかで添い寝してくれ
その腕のなかでだけ啼いてきた
きみが死んでも
ひとり慰め啼くだろう
けれど泣きはしない
小鳥は啼いても
泣きはしない