氷雪の灯火
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まぶしさがいずこからかやってくる
湖面は揺れ 
私は浮かび上がろうともせず
かといって沈み込むこともなく
散り散りとなった魚たちの肉片を
生臭い目で受け止める

巣の中で縮こまる小鳥のような
心臓の鼓動に
私は支えられている
体中を巡る生気は
見えざる者たちと
つながっていることを
証明している

まぶしさはいつしか熱を運び
私の目は耐えきれずに閉じられる
そして身体をひるがえし
湖面の上へと跳ね上がる
太陽が顕わにした町に向かって
限りある命を灯すために


自由詩 氷雪の灯火 Copyright within 2012-01-06 01:25:16
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