サイコロ
まーつん

いいって 気にすんな
そう テーブルの上の
サイコロが 言った

そこで 僕は
この肩に 乗った
もろもろの 煩いを
サイコロに なすりつけて
もう一度 転がしてみた

キン キン
と音を立てて
チノクロスの上を
跳ねまわった うれしそうに

昼下がりの賭場
言葉はなく
衣擦れの音

真鍮の花瓶が
窓の光を使って
僕に合図している

そろそろ
目を覚ましなさい と


自由詩 サイコロ Copyright まーつん 2012-01-05 23:39:53
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