たねあかし
梅昆布茶

僕という手品を君に見せてあげよう

きみはつまらないっていうけど日常はとてつもなく

素敵なショウだってね

種明かしは簡単さ

詩人であればいいのさ


世界という書物を書き換える技術さえ持ち合わせればいいのさ


灰色の壁の中に塗り込められてしまわないように

僕の種明かしはつづられてゆく


言葉に可愛い羽をつけて飛ばすのさ

僕の言葉は様々な鳥になる

愛を語り

無常を悟り

時間の種をついばんで

小さな卵を産むのさ


いつか君がこの世界の種子であることを教えるためにね




自由詩 たねあかし Copyright 梅昆布茶 2012-01-05 12:06:07
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