平成23年
たにい

流れの中に自分を放り込んでみよう 自分が流れそのものになってみよう
流されて行きながら みんなと一体感を味わっていた帰宅難民の夜

大きな災難は人を優しくする

それまでは顔で笑って足は蹴り合っていた人々が 小競り合いはしながらも肩を寄せあって死者を悼む

世間に飛び交う 頑張ろう日本は多少胡散臭くいが 偽善は悪よりはましだと思おう

心から同情できない自分が悪いのじゃない 
自分たちは運が良く この人たちは運が悪かっただけなのだから  

生きているものたちよ
一緒に歩いて行こう 光の射す方へ


自由詩 平成23年 Copyright たにい 2012-01-03 13:53:50
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