愛の章
梅昆布茶

そこにあるのは悲しい沈黙

誰も触れない


君に話したものは希望

君にはわからない真実


僕たちは誤解という小さな罪を積み重ねてきたね

ジョン レノンを貫いた銃弾はいまも僕たちを貫いているのだね


テーブルの上の静物のように

必然を装う必要はないのさ

ぼくたちは動体視力の体現者

小さな世界の福音なんだね


たとえ幻であっても一夜の温もりに酔うスティーラー

ダンシングスクールの悲劇を演じる蝙蝠なのだよ


君の体が震えるとき僕の正体がわかるのさ

果てしない闇だってね


醒めた眼で見ないでよ もう少し酔って欲しい

長すぎる夜は 詩人にとって とても毒なのだよ


欲しいものなどもう何も無いさ

24色のクレパスで描いた君の面影抱いて

ボブ ディランのように歌うのさ

ホーボーの子守唄をね



自由詩 愛の章 Copyright 梅昆布茶 2012-01-02 05:53:23
notebook Home 戻る