北 窓
塔野夏子
砕かれたうす赤い冬薔薇が
華奢な少年の頸すじに散る
銀色の沈黙を張りつめる空に
黒く慄える梢が罅を入れてゆく
自由詩
北 窓
Copyright
塔野夏子
2011-12-29 20:28:01