沿岸にて
いばら


ぼくは鯨になって
解体する12月

ザパーンザパーン

虹色の火

あ、誰が 食べた?
(無音)


遠くで白ける地平線
ぼくらは並んで海の際をみてた
容赦なく時が飲まれてゆくのをみた
それはそれは
美しい明け方だった

ザパーン…

未だ醒めない

空中に冷えた息が振動する
まるで光度を伴っている

東の空から
言語化しがたい類の知らせが
ゆっくり飛来して横切ってった
「世界のすべて」を示唆して消えた


プリズム

忘れる/忘れない

衝動をその記憶を輪郭そのものの質量を愛しい

永遠 その先の頁へ

だめ
滲んで読めない







自由詩 沿岸にて Copyright いばら 2011-12-29 17:39:11
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