恋水。
そらの とこ

ふわり
ときみの匂いがすれば
ふわり
髪が揺れるように
きれいごと
ささやくよ つたえるよ
それをきみは
優しく包んで
拾ったり集めたりした

なんにもないような
ひとりぼっちのさばくに
オアシスと
広い広い森
があらわれた
ああ すてきだ
さっきまで空を覆っていた雨雲は
うそみたいに散っていって
輝く太陽が
笑う
てっぺんで
笑う

ふわり

ふわりと

今日も
きみに会えて
よかったな
きみは少し照れて
あっち向いて小さく鳴く

いつか
ぼくの背中を追いかけて
それまでは
ぼくが
きみの背中を追いかけるよ

これは紛れもなく愛なんだ
それはほんとうのこと
だけどきみは知らないんだ
それもほんとうのこと

大好きだよ
今はまだ
水を飲むだけでせいいっぱい

またね

甘いくのどに刺さるような水を口いっぱいに含んで

ぼくはいわなきゃいけない

またね


自由詩 恋水。 Copyright そらの とこ 2011-12-29 17:16:19
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