恋水。
そらの とこ
ふわり
ときみの匂いがすれば
ふわり
髪が揺れるように
きれいごと
ささやくよ つたえるよ
それをきみは
優しく包んで
拾ったり集めたりした
なんにもないような
ひとりぼっちのさばくに
オアシスと
広い広い森
があらわれた
ああ すてきだ
さっきまで空を覆っていた雨雲は
うそみたいに散っていって
輝く太陽が
笑う
てっぺんで
笑う
ふわり
と
ふわりと
今日も
きみに会えて
よかったな
きみは少し照れて
あっち向いて小さく鳴く
いつか
ぼくの背中を追いかけて
それまでは
ぼくが
きみの背中を追いかけるよ
これは紛れもなく愛なんだ
それはほんとうのこと
だけどきみは知らないんだ
それもほんとうのこと
大好きだよ
今はまだ
水を飲むだけでせいいっぱい
またね
甘いくのどに刺さるような水を口いっぱいに含んで
ぼくはいわなきゃいけない
またね