ゆきがふる
灰泥軽茶

高い空から

ゆっくりゆられ

ゆっくりゆられ

落ちてきた

ひとひらのゆきのかけらは

頬をひやりと撫でて

消えていく

耳奥のずっとまだ奥の

しぃーんとした

暗い森の広い湖では静かに

歓喜が波動し

ひとひらのゆきのかけらは

ゆっくりゆられ

ゆっくりゆられ

そっと不時着しぷかりぷかりと浮かぶ

上を見上げれば

あとからあとから

ひらひらくるくる

ひらひらくるくる

ゆきかなゆきかな

嬉しそうな顔がはにかみよこぎっていく

遠く空の向こうの山を眺めれば

あぁ産毛がわさわさ喜び積もる山肌

そぅっと

ぷかりぷかりと浮かぶ

ひとひらのゆきのかけらは

真白に煌めき沈んで消えていく



自由詩 ゆきがふる Copyright 灰泥軽茶 2011-12-29 00:34:33
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