坂の上の雲
吉岡ペペロ
のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の白い雲がかがやいているとすれば
近代日本の夜明けを描いた作品のあとがきとして書かれたこの詩をわたしは好まない
坂という使いふるされたイメージとひかりと雲という無形のまぼろし
このほのぼのとした牧歌と曖昧にわたしは違和感を感じるのだ
違和感、それは言語化できるようなものではない
それは原初的なものでその研ぎ澄まされた突端にいるのがわたしなのだ
のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の白い雲がかがやいているとすれば
近代日本の夜明けを描いた作品のあとがきとして書かれたこの詩をわたしは好まない